グッドデザイン2016
今年もグッドデザイン賞の時期がやってきた。
一次審査が4月6日(水)からスタートして、6月1日(水)23:59が締切だ。
HIRAMEKIで携わらせて頂いてる環境計画や街並み計画のプロジェクトでグッドデザインを受賞したいと考えている企業はかなり多く、年々倍増気味です。
グッドデザイン賞は美しいだけでは受賞させてくれないが、今まで受賞してきたプロジェクトに共通していることが1つだけある。
それはプロジェクト期間が比較的長く、関係者同士のコミュニケーションが十分すぎるほど取れているということ。 要するに、本音で今必要とされている分譲とは?この場所にあるべき姿を本当に長く話し合うことで、必要な形が見えてくる。
不動産や建築や造園の技術ではなく、ムズカシイ法律なんかでもなく(当然、遵守はするが))ここに住むと死ぬまでお気に入りの場所になると思える情緒的な感覚がお互いに必要ということ。
本音で話し合うことで、デザインがいま向き合うべき重要な領域は何なのか?を自然に感じあって、共感し、顕在化していくとが出来ていると、自然にグッドデザイン賞を受賞していることが多い。(全てぢゃない・・・。)
愚痴っぽくなるが、戸建プロジェクトは土地購入からお客様へ引き渡すまでの期間をどれだけ最短化することが必要とされる。それゆえに我々の企画する時間は極端に短い。
また、企業が大きくなるほど様々な要因によって、最初の企画から最終形が平準化しがちになる。全てにおいて尖ってる企画が良いとは思わないが、どうしても高効率化だけではグッドデザインは受賞出来ない。
中途半端な企画は他社との差別化も生まれにくく、横並びで比較されやすいことから中々選ばれにくい。最終的に住まい手の満足度や特別感までも影響している(クレーム数が全く違う)
本当に必要な暮らしは何か?
単なる海外の街の模倣や海外の暮らし方の憧れだけでは、差別化どころか、建売住宅を欲しいと思う人が少なくなる一方かなと。全てを否定はしないけど、家を買う年齢が早い人で20歳前半~遅い人でも50歳代が最も多い(当然だけど)年齢を重ねていくうちに、趣味趣向は変わっていく。落ち着く人もいれば、そうでもない人もいるが・・・。 だけど、本当のお気に入りは家のフォルムやカラーだけではないんだと。
緑の世話をしたり、車を洗車したり、子供たちと家庭菜園を楽しんだり。 時にはハーブを摘み、料理やお風呂に入れたりと、暮らし方は間取りや街全体の雰囲気で大きく変わる。 人生を変えたいと思うときは、共感し合える人達と近くで暮らすのが一番手っ取り早い。要するにコンセプトがシッカリした街である。 街自体が考えられた作りで無難な部分は無い、事業主は色々な面で気負いすることがあるけれど、従来にはないものが見えてくるものも有るはず。
グッドデザインにチャレンジするということは、今現在作っている企画を一度破壊し、一新すること。
今、世の中は少子高齢化や車を持たない若者、首都圏集中など様々な課題を抱えているが、環境さえ整えば戸建暮らしはとても気持ちが良い。
一般的な不動産商品にも一つのアイディアや環境を整えてやることで、魅力が増し、買いたい!住みたい!欲しいというニーズはまだまだあると思う。
ただ、欲しいと思える不動産商品が極端に少ないというのは、ある意味業界内のチャンスであり、それをキッカケに浮上することも可能である。
是非、グッドデザイン賞にチャレンジできる不動産商品を企画したい。受賞出来なくても、次なる社会に向けた課題や可能性の発見になるはずだ。
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