周辺環境や立地、もっとも重要なのは街感や佇まいがどのように風景とマッチングしているか?でも個性も出したい。なんだか逆説的なことばかり。建物の位置や間取りを決めるとき、現場ごとに沢山の諸条件はあるのだけども、まずは方位や一般的なニーズから考えられる間取りを一旦考慮せず建物に入った瞬間どこを見るか?何を触るか?どんな絵や花を飾るか?子供たち巣立った後に夫婦でどのように暮らしていくべきなのか?家を買い、街に住むということはそんなことを同時並行的に考える必要がある。大抵の場合は、今の暮らしを考えてしまう。せいぜい5年後ぐらいを想像する程度になってしまう。ちょっとそれだと寂しい暮らしが待っている可能性が高い・・・。
窓の位置は風や光が身体に当たる部分に決める。体内や自然な知覚で感じる季節や気候は記憶として失われにくい。体感はより深く、強い印象で日常の深い記憶の奥に刻まれる。家や街づくりにおいて心的な印象を、設計者自らが実体験を持って間取りや環境デザインに落とし込むということは、誰にも真似できず真似するとすれば実体験を伴わない何とも形だけが似ているだけの粗末なものになってしまう。やはり違いや風景は単なる修景的な要素ではなく、よりリアルな世界でどれだけ知り、感じ、見ることが設計者として重要なポイントか?は実務としていつも感じているところで、商品化されるこの仕事は、その違いや質の高さをユーザーや事業主自ら感じてもらえるとすごく嬉しい。
さてさて、先日完成したこの2棟のプロジェクトは、区画配棟、間取り、外装、外構、植栽まで一通りをHIRAMEKIのデザインフィルターを通し、考えられたプロジェクトで事業主の想いやブランドイメージも構築するフラッグシップモデルでもある。
建物の考え方は先に書いた通り、あまり方位を意識せず、何があると良いか?あまり主張し過ぎず、目立ちし過ぎず、憧れの空間、理想を現実にできる家、家族や友達に自慢できる風景という考えから、外観は主張のないローインパクト、間取りがハイインパクト、ソリッドな素材感を見せ,
いつまでも良さを感じられるデザインした。
<A棟>
<B棟>
<外観>
<今日の音楽>