等々力プロジェクト

おかげさまでグッドデザイン賞2020を受賞することが出来ました。

とはいえ、HIRAMEKIは外部環境計画のみのプロジェクト参加ですので、事業主様やプロジェクトの建築設計事務所様のチカラが大きかったのは言うまではありません。HIRAMEKIで担当したのは、植栽空間の見せ方や地下の壁面意匠計画、全体のランドスケープ計画です。広域な環境視点から狭義な地域環境、周辺の既存マンション群にどのように合わせていき、魅力やブランドアップさせるのか?その辺を外部環境計画や意匠的に考えたポイントになります。マンションエントランスが通常よりもエントランス入って直ぐに緑を感じ、そこから住戸までずっと緑を連続して意識できるようにしているのが他にはあまりない雰囲気に仕上がったと思っています。

以下、応募時のテキスト抜粋です。

<背景>
目新しさを優先して計画地内でパッケージ化された商品としての住宅供給は、スクラップアンドビルドの助長に繋がるのではないか。一方で地域のありふれた環境の要素を取り入れることは事業者にとって自らの商材が埋没してしまうリスクとなる。既存の環境を引き継いで市場価値に変換出来ないかという問いが今回のプロジェクトテーマになった。延30㎞以上にわたる国分寺崖線エリアに属する渓谷のほど近く。隣地ではケヤキやクスノキ等の保存樹をはじめ等々力の住宅地に遍在している雑木系の植物が見られる。本計画では基準法55条認定を活用して4階とすることで外壁を後退させ、かつ駐車場やごみ置場等の共用施設を地下階に配置。隣地と併せ大きな緑地帯を生み出す配棟とした。周辺と地続きの自然環境となるイメージで、植栽選定において雑木系の植物を多用。植樹後10年が経過した隣地樹木を借景としたランドスケープを軸にし、共用空間の構成は練られた。

<経緯とその成果>
隣地集合住宅との兼ね合いを意識したマッシブな外観は緑地の背景と捉え、土の質感と自然な窯変が現れる明灰色の無釉タイルで覆うことで固有の量感がある。窓は外部の街並や緑への眺望を重視し、オフィス等で見られる隠し框サッシを採用。重たい印象の壁に対し、上下階で互い違いにフレーミングした軽快な開口をファサードのアクセントとした。エントランスは配棟的に道路からの引きが無いため、アプローチとしての広がりを内部へ、外構や地下階の中庭に向けて設けた。閉鎖的な外部のエントランスを始点に、明暗の変化や視線の誘導を図って立体的シークエンスを創出。閑静な空間のなかで、緑地との関連をより印象付ける。専有部は逆梁としたことで外部からの視線を避けつつ天井までの開口を実現。カウンター越しに近隣の緑地や空を望む。他に回遊出来るルーフバルコニーや吹抜けのある専用テラス等、外構の緑を眺められるスペースにより多様なプランを用意した。

 

以下、審査員からの評価ポイントです。

「国分寺崖線の緑地は東京にとっては重要な財産であるが、近年の住宅地開発では緑の面的保全という観点が薄れていってしまっている。本プロジェクトでは、地下住居を積極的に用いることで、事業性を工夫し隣地の集合住宅と一体で大きな緑地帯を設けようとしている点がまず評価できる。またその結果、必然的に地下から中層までの立体的な環境デザインという新しいテーマが生まれるが、地下の中庭やメゾネット住戸の庭を活用して、住まいに豊かな奥行性をつくることに成功してる。土の質感が感じられるように無釉タイルを用いるなど素材感も上品で、全体のコンセプトから細かいアイデアまで統一感がある点も良いと思う。」

 

植栽や外構の工事は、建物本体の施工会社にて行いました。HIRAMEKIでは設計企画立案、設計監理、植栽選定(事業主、建築設計事務所、施工会社と共に実施)を担当しました。造園設計において、自ら施工する事が大切と言われますが、HIRAMEKIで行う計画やデザイン業務は全国のあらゆる事業主体と協業で高い質を保った工事が行われるように十分配慮されたデザイン提案をしています。

<材料検査>

 

<竣工>

 

 


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